シネつう!
JAPAN STYLE !!

GANTZ
2010年制作

満足度:

死んだはずの主人公二人は、気付くとどこかの部屋にいた。
目の前にある巨大な黒い球に召還されたらしいが、よく分からないままに"星人"との戦いに送り出される人々の姿を描いた、同名マンガ原作の実写SFアクション。

詳細不明で"ゲーム"に組み込まれてしまうというシチュエーションは、「CUBE」や「ソウ」の様なテイスト。
そこに"星人退治"というアクション要素が組み込まれて、この作品独特の世界観が構築されている感じ。
ただ作品としては前後編の前編なので、細かいことはほとんど不明のまま。
投げっぱなしになるのは仕方がないとはいえ、設定の概略が分かっただけなので多少消化不良かも。

玄野がスーツの力を得たことで調子に乗ったり、「人間には役割が…」云々を独白する様は「スパイダーマン」と想起させるけど、加藤の死で悟ったりするには流れが少々ベタだったかなあ?
まあでも邦画のこの手のアクション映画としては、ビジュアル面も含めてよく頑張っていると思います。
星人や人間が弾けたりする場面は、見せないようにしながらもきちんとグチャグチャになっているので良い。
CGも実写から浮くことなく、割と重量感が出てきていたので違和感は少なかったし、邦画のVFXが10年前のハリウッドにようやく追いついたという印象を受けました。

原作は未読なので元キャラクターのイメージは分からないけど、玄野の二宮和也も加藤の松山ケンイチも結構達者なので、こういう荒唐無稽な世界観でも割と地に足ついたキャラになってると思う。
全体的にシリアスな話だけど、ガンツの採点場面で笑えるコメントが表示される場面や、おかしなデザインの星人(特に田中星人)は元々がコミックであることを認識させてくれる良いアイコンになってたね。
そういうちょっとした緩急は、個人的に好みなので良かったです。

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