シネつう!
JAPAN STYLE !!

GANTZ
:PERFECT ANSWER
2011年制作

満足度:

同名コミックを原作にした実写SFアクション2部作の後編。
GANTZに呼ばれた人々と星人との戦いに決着がつく。

まだ原作は未読だけど、続刊中の原作に対して映画はこの後編で完結するので、ストーリーとしてはオリジナル展開とのこと。
まとめ方としては…どうかな、"GANTZ"が一体何なのかに対しては結局ほとんど分からないまま終わるわけだし、最後の玄野の選択も予想のつく範囲。
それで全員が解放というのは、やはり設定の多くを語らないためかよく分からない。
すべて説明する必要はないにしても、いささか潔すぎるくらいの割り切り方な気もするね。
劇中で星人が「人間は、お前たちはなぜ戦う」と聞いてくるけど、「GANTZはなぜ戦っているのか?」と俺は聞きたいが…原作でも謎のままなんだろうか。

人の生き死にを自由にでき、オーバーテクノロジーな武器や装備を用意できる神のごときGANTZが、星人と戦うために何故人間を使わないといけないのか。
そこには説得力がほしかった。
ほんとはそこを解き明かすはずのキャラクターであろう山田孝之演じる重田というキャラは、残念ながらほとんどストーリー上は機能せず。
せっかくオリジナルキャラとして出しているのに、これはなんだかもったいない。

さて、SFアクションとしては、この映画は前編同様に頑張っています。
対星人とのバリエーションは減ったものの、黒服星人との地下鉄バトル、偽加藤との市街戦はスピード感やワイヤーアクションのキレがあっていい。
ただ少々懲りすぎたのか、それぞれバトルシーンの時間が長い気もしたけど…、まあそこはいい。
個人的に気に入らないのは、一般人の小島多恵(吉高由里子)が偽加藤に切られた時、這いつくばりながらも玄野のところに行って事切れるシーン。
他のガンツスーツを着たキャラは、斬られたり刺されたりでいとも簡単に死んでしまうのに、なんで一般人がしぶとく這っていく?
展開上、玄野のとのウェットな別れのシーンにしたかったのだろうが、ちょっとわざとらしい。
どうせなら玄野の目の前で一瞬でなます切りにされるくらいの方が、玄野の絶望感や無力感を引き出せると思うのだけれどなあ。

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