シネつう!
JAPAN STYLE !!

ゲームセンターCX THE MOVIE
1986 マイティボンジャック
2014年制作

満足度:

よゐこ有野がレトロゲームのエンディングをめざしてゲームをプレイする、CS人気バラエティ番組の劇場版。
2006年に放送された「『マイティボンジャック』に挑戦」を主軸に、1986年のある少年の1週間と「有野の挑戦」が交錯する。

2006年のパートはそのまま放送内容の再編集版。
「なんだ結局TVの内容そのまま流すのか」と思わせておいて、途中でドラマパートが挿入される。
ドラマパートでは1986年を生きる中学生のダイスケの日々が描かれるのだけど、80年代を少年時代として過ごした自分としては懐かしいものが色々出てきて感じ入る部分もある。
「子供時代にこんなことが日常だったな」と感じさせる…例えば土曜にジャンプが買える店とか、ディスクシステムの画面とか、借りパクのエピソードとかね。
まあ主人公は俺より少し上の世代だけど。
でもこのドラマパートを映画演出として観ると、やたらとモノローグは多用するし、テンポも決してよいとは言えず、ちょっとまだるっこしいかな。
オチも序盤で分かっちゃうしなあ…w
2006年の「有野の挑戦」が面白いので、ドラマパートが始まると正直ちょっとテンションが下がる部分もあったのも事実。

ただ、このまま絡むことのないように見えた2006年パートと1986年パートが、後半にまさかの形で交錯するとは思わなかった。
有野課長(番組内での肩書は課長)が攻略する姿を見るだけのバラエティ番組で、しかも映っているのは当時の公開収録の場面、そこへドラマパートの主人公が脈略なくワープw
元々その公開収録ではお客さんをステージに上げてプレイさせる場面があり、そこにうまくはめ込んだ形になるわけだけど…強引w
だけどこんなつなぎ方があるとはね。
競演場面ではもちろん公開収録を再現した再撮影だけど、してやられた感じ。

挑戦自体は、有野課長のタレント性のなせるワザ(運?)で劇的なクリアを見せる。
観ている側も(俺は結果を知っているのに)いつしかプレイ内容に一喜一憂してしまうのだから、ホントにこの番組は侮れない。
まあこの「マイティボンジャック」の回は特にドラマチックに出来た回だったので、チョイスが良かったなあ。
「ゲームセンターCX」という番組の魅力が全てそこに詰まっていた。

ちなみにエンドクレジット後にも1カット。
この番組らしい、最後にひとニヤリあります。

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