シネつう!
JAPAN STYLE !!

銀魂
2017年制作

満足度:

空知英秋原作の同名漫画の実写版。
宇宙人によって開国したパラレルワールドの江戸を舞台にしたドタバタコメディ。

アバンで「こういうノリの作品ですよ」と宣言するかの如く、TBSの「CDTV」のパロディで幕開け。
うーん、こいつは好きなノリだぞ!
原作は時々読む程度だったけど、そのおかげで世界観は知っているのですんなり話には入れました。
メタなネタやアウトなんじゃないかっていうパロディにもニヤニヤしながら眺められて実に楽しい。
ナ〇シカはさすがに「ぎりぎりアレしない」感じのデザインで逃げてたけど…そこはぜひ挑戦して欲しかったなあw

ただ紅桜をめぐるシリアスな話運びになると、こういう“実写版”の常なのか…少しテンポが悪く感じてしまうのがもったいない。
まあ映画一本で筋を通すなら、そういう話の背骨を作っておかないといけないというのは分かるけど。
個人的にはもう割り切って完全にショートショートの積み重ねでもよかったんじゃない?と思ってしまった。
それくらいにコメディ場面の瞬発力はあったと思うし、もっとバカなネタを観たかったというのもあるんだけどね。

邦画の場合は、漫画の実写を真面目にやるとどうしてもコスプレ感が前に出てきて冷めることが多いのが難点。
序盤で着ぐるみ丸出しのエリザベスに対して登場人物自身が言及している様に、本作ではコスプレっぽい部分を逆手に取って面白おかしく見せている場面もある。
さじ加減次第な部分もあるんだろうけど、でもやはり本作も話が真面目モードになるとまだその壁はあるかなあ。

小栗旬、菅田将暉、橋本環奈のメイン3人はなかなか良かったんじゃない?
「実写にしたらこんな感じだろう」という具合にはイメージを崩さずに成立してる気がする。
しかしそれよりも近藤役の中村勘九郎に驚いた。
歌舞伎俳優なのにこんな役をやってくれるんだ…むしろノリノリ?w
あの素振りシーンはマジで全裸だったってパンフレットに書いてあったけど…こんなコメディでその役者根性はさすが。

あとインパクトがあったのは武市役の佐藤二朗だよね。
佐藤二朗としか思えない雰囲気のまま存在しているのが妙におかしい。
新八との戦いで斬られた時、何かに目覚めかけてるのには笑ったけど、あれはアドリブか?

全体的には嫌いになれない良い実写版でした。


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