シネつう!
JAPAN STYLE !!

ガールズ&パンツァー 劇場版
2015年制作

満足度:

同名TVアニメの劇場版。
文科省に「戦車道全国高校生大会に優勝すれば廃校にしない」という話を反故にされた大洗女子学園。
生徒会長の尽力により文科省から「大学選抜チームに勝てば存続を認める」と約束を取り付けるが…。

ハッキリ言って予定調和である。
が、「友情」「努力」「勝利」を地で行く熱い展開と、ミリタリーに対する盛り込みまくりの描写が素晴らしい。
日常風景の中に戦車が存在するというのは異様な光景のはず。
「機動警察パトレイバー2」ではそれを最大限にいかした“違和感”が効果を発揮していたが、この作品では日常(大洗の実際の)の世界に戦車がいることにとてもワクワクしてしまう。
この差は不思議だが、それこそ「ガールズ&パンツァー」世界観という共通認識が観客と共有できているからだろうか。

冒頭の大洗エキシビションマッチは、物語の掴みであると同時に劇場版新キャラのお披露目の役目のためのものでもあるが、それにしたっていきなりエンジン全開で戦車戦を見せてくるので、「これ、後半息切れしないの?」と要らぬ心配をしてしまったが、杞憂に終わって良かったw

元々お国柄を誇張したキャラばかりだけど、新キャラも継続高校(フィンランド的な感じ)の隊長がいかにもスナフキンって感じが笑える。
しかもBT-42による中盤の無双…気合入り過ぎでしょうよ、クリスティー式サスペンションを見せたかったんだな…w
新キャラでは知波単学園もキャラが立ちすぎ…突貫精神持ちすぎ!w
まあ名前からして九七式の旧日本軍だからなあ、それをカリカチュアしたらそうなってしまうわなあ。

それにしてもTV版から引き続いてとんでもなく多くの登場人物がいるのに、それをほぼ総登場させるとは…さすがと言えばさすが。
そしてそれぞれまんべんなく出番を用意しているのだから、制作側も話の交通整理が大変だったのではないかと思う。
戦闘描写にしたって、そういうキャラの見せ場を用意しつつちゃんと戦術・戦略が感じられるわけだし。
そういう意味で、制作陣は観客が何を観たいのかをちゃんと理解していることが良く伝わってきたし、やりきってくれた感がすごく出ていたよね。

しかし大学選抜との試合開始直前に、ライバル校が駆けつけてくるところは熱かった。
ベタだけど、ベタだけど…すごく好きですよw


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