シネつう!
JAPAN STYLE !!

機動戦士ガンダム
逆襲のシャア
1988年制作

満足度:

宇宙世紀0093、ネオジオンの総帥となったシャア・アズナブルは隕石落としによって地球人類の粛正を目論む。

アムロvsシャアというファーストから続く因縁の決着がつく物語であるけど、120分の上映時間を持ってしてもちょっと詰め込み過ぎでないかなという内容だった。
前作までを観ていないと世界観の理解は難しいし、単体の作品とすると「ダイジェストか?」と思えるくらいのスピード感がある。
まあ悪くはないんだけど、やはりもうちょっとじっくり感があっても良かった。
ガンダムという世界観にとっては外せない重要なストーリーだし、ファンにとっては確かに見応えはあるんだけどね。

かつて「大人って…」と憤っていた主人公が大人になって活躍している様はある意味感慨深いけれど、逆に直情型(感覚が鋭すぎ?)の“子供”クェス・パラヤが非常に鬱陶しい役回りなんだよね。
ファーストは子供から見た大人達の汚さみたいなものを描いていたのに、今作ではその目線が逆転して大人寄りになっているせいか、子供的なキャラを受け入れにくい。
クェスのキャラが元々キツイ性格なんだとしても、シリーズの中でその辺の視点の変わり方は興味深かった。

あと、この時期の富野作品らしく相変わらず登場キャラが死にまくる。
クェスとギュネイはいかにもそういう扱いになりそうなキャラではあるが、ギュネイの死に様はあっさりし過ぎていて驚いたねw

終盤はアムロとシャアの一騎打ちで、バトルシーンの作画はさすがに見応えたっぷり。
そして主義主張をぶつけ合うクライマックスは圧巻です。
嘆くシャアに、叫ぶアムロ。
主義主張を超えて連邦とネオジオンのモビルスーツが落ち行くアクシズを押し止めようとする。
発動するνガンダム…。
名シーンですなあ。

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