シネつう!
JAPAN STYLE !!

甲鉄城のカバネリ
海門決戦
2019年制作

満足度:

2016年に放送されたTVアニメ「甲鉄城のカバネリ」の劇場版。
TV版の物語から半年後、不死者であるカバネに奪取された廃坑駅「海門」に到着した甲鉄城は、そこで要衝を取り戻すべくカバネと戦う連合軍に参加する。

スチームパンク的ゾンビ時代劇とでもいうか、とても興味をそそる世界観設定が魅力の作品だが、主人公・生駒のメンタリティが同スタジオで同監督がアニメ化した「進撃の巨人」のエレンに似ていたりと、なんだかいろんな意味でごった煮な感じの作品でもある。
この映画としての上映時間は67分なので、作品としては中編程度の長さなのだけど短さは感じなかった。
内容的なボリューム感はちょうどいい感じかな。

尺の関係もあって人物背景の説明はほぼ省略しての一直線なストーリーになっているんだけど、そういう意味では完全にファン向けの作品。
でもそのファンが期待するアクションを中心にして、魅力のあるキャラ(主にヒロインの無名)の見せ場にもメリハリをつけていて見応えはある。
無名のアクションシーンは劇場の大スクリーンでも遜色なくスピード感のある動きが発揮されていて、とても見栄えが良いなあ。

そしてこの作品のもう一つの顔である装甲蒸気機関車にもちゃんと見せ場があったし、短いながらもよく詰め込んであって感心した。
中盤で何気なく映っていたスイッチバックがクライマックスでの盛り上げに一役買うとは。
というかアクションとしてスイッチバックで場を盛り上げられるんだー、という驚きがあったかもw

しかし本作、TV版ではあまり見られなかったら恋愛要素がとても大きくなってますな。
「なんだか作風が違う?」と思わなくもなかったけど、ストイックな生駒の姿勢と無名の恋心を観ていると鰍じゃないけど応援したくもなるか。
というかエピローグなんてもう、無名と生駒も、来栖と菖蒲も、侑那と巣刈もみんなみんな…みせつけやがって!コンチクショウ!

果たしてゾンビモノにハッピーエンドはあり得るのか?…はまだ分からないが、とりあえず今はいずれの組み合わせにも幸せになっていただきたい。
そんな風に思える作品でしたw

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