シネつう!
JAPAN STYLE !!

KINGSGLAIVE
FINAL FANTASY XV
2016年制作

満足度:

TVゲーム「FINAL FANTASY XV」の前日譚をゲームとは別の主人公によって描いた劇場版。
魔法文明を築き上げたルシス王国と、機械文明によって強大な軍事国家となったニフルハイム帝国。
長く続いた戦争も次第にルシス王国が劣勢となる中、ニフルハイム帝国から停戦の条件が示される。

TVゲームから映画やアニメに渡るメディアミックスの一つだけど、明らかに主であるTVゲームの宣伝のために作られた作品。
そういう意味では物語はそこに繋げるためのリリーフでしかなく、完全に序章といった感じ。
まあそれを差し引いても、全編CGでのハイクオリティな映像はなかなか見応えはある。
SFに振りすぎた悪名高き2001年の「ファイナルファンタジー」に比べると、まだシリーズの「VI」や「VII」を思わせる様な世界観なので受け入れやすいか。
(東京を思わせる様なデザインがちらほらしているのはXVがそういうデザインのゲームだから。)

物語自体はいささかステレオタイプだし駆け足な印象もあるものの、序盤の固有名詞が並ぶ世界観説明さえ受け入れてしまえば王と臣下の物語として普通に観られるかな。
移民で国王直属の特殊部隊員である主人公・ニックスもいい感じに能力が高く、熱があるので受け入れやすかった。
ゲームではレギス国王の息子が主人公になるらしいけど、むしろニックスがそのまま主人公でいてくれた方がゲームをやってみたくなるのだけれど…(苦笑)

さて全体的な印象はアクション映画って感じで、ファンタジーさはエッセンス程度。
とはいえ魔法も存在するし(プロテスの表現は好きだな)、リファインされた「VI」のオルトロスや、「VII」のウエポンの様な巨大なシガイ、それに召喚獣アレクサンダーかナイツ・オブ・ラウンズかの様な動く石像がいかにもFFで悪くない。
ラストバトルはとにかく派手。
物量的にも「ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン」の対セフィロス戦から正常進化したって感じだけど、正直言うとカメラワークが目まぐるしすぎて疲れた(苦笑)
もう少しカメラワークが良ければなあ…。

中盤の潜入場面はFFというよりは完全に別の潜入ゲームだが、それはそれでw
とにかく「FF VX」の世界観紹介という役割について、この作品がちゃんと果たしているのは間違いない。


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