シネつう!
JAPAN STYLE !!

機動戦艦ナデシコ
-The prince of darkness-
1998年制作

満足度:

テレビアニメ「機動戦艦ナデシコ」の物語から3年後。
火星の後継者と名乗る組織にボソンジャンプの研究計画を奪取される。

リアルロボット的な作風に、コメディ要素と熱血スーパーロボットの劇中劇を入れた独特な軽いノリが魅力だったTV版。
それと比べるとシリアス要素がかなり強くなっているが、それは良いとしても元主人公のテンカワ・アキトの境遇があまりに不憫。
だがそれを語るのにはこの映画の尺はなんだか足りていないんじゃないかとも思う。
捉えられたユリカのために復讐鬼と化したアキトのTVからの変化が大きいことや、アキトと行動を共にしているラピスとの話がほとんど触れられないことも、どうも設定過多に思える部分か。

劇場版では主人公がホシノ・ルリが主人公となり、死んでいたと思っていたアキトとの再会や、昔の仲間集めなど、テレビ版から見ていればそれなりにドラマチックに映る場面も多い。
でもそこは映すべき登場人物が多すぎるせいかどれも駆け足気味に見えるし、ファンへの顔見せ的サービスに思えてしまって、個人的にはどうも薄い感じ。
まあどのキャラも元気そうで、劇中で言及される「同窓会」的な賑やかさやワクワク感はあるのだけれど。

でももうちょっとナデシコCの活躍や個々のエステバリスの戦闘が見たかったとか、そういうのは思う。
エンディングにしても、余韻もそこそこにあっという間に仲間のもとを去っていくアキトはなあ…。
やはり尺に対して詰め込み過ぎという印象になってしまう…。

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