シネつう!
JAPAN STYLE !!

カイジ
人生逆転ゲーム
2009年制作

満足度:

福本伸行の漫画を原作にした実写映画。
借金返済のために負け組達の賭博クルーズに参加した主人公カイジの闘いを描く。

原作は未見だけど、20〜30巻ある原作を纏めたストーリーの割にはあまり強引な駆け足感がなく、2時間1本の作品としては纏まりがあった気がする。
負け組達がどこまでも勝ち組にもて遊ばれるというストーリーはなかなか辛辣なテーマではだけど、それでも命をかけたギャンブルゲームの主催者側である利根川(香川照之)の「世間はお前らのお母さんじゃない!」というセリフは聞いていて痛快な面もあった。
「文句を言えば誰かが助けてくれると思っている」ような甘ったれたクズをゲンコで殴る様な…、世界観の掴みとしてもなかなか強烈な一撃だったね。
階級社会を風刺しながらも分かりやすい展開だし、ゲームもルールが単純で原作未読でもすんなり話に入れたのは良かった。
ラストの対決では心理戦の果てに延々モノローグが続くという緊迫した展開で、非常に引き込まれましたわ。

福本伸行の絵はとても特徴があるのでどういう風に実写化するだろうかと思ったけど、さすがに人間のアゴが鋭角になっていることはなかったかw
まあそれは冗談としても、どこまで原作漫画のイメージを守るかというのは、この手の実写化作品では問題になってくる部分で、この作品について言えばやたらと感情的な登場人物達が、リアルな実写で見せられるとオーバーアクト気味で少々辛かったかな。
元々の作風の再現と言えばそうかも知れないけど、特にカイジを演じる藤原竜也は大げさすぎて、実写で見せるにはリアリティを通り越している様な…。

個人的には藤原竜也と山本太郎や松山ケンイチといった、「バトルロワイヤル」や「デスノート」を思い起こさせるキャスティングも面白いなあと思った作品でした。

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