ある団地に越してきた主人公の二宮明日香。
隣の部屋から聞こえる壁をひっかくような音を確かめに、老人が住む部屋に侵入するが…。

日ごろ目にする物や空間で怪異が起きるから怖い、というオーソドックスなＪホラースタイルの作品。
この作品ではそれが"古い団地"という舞台にあたるわけだけど、結構使い古されてる感もするよね。
地縛霊的な少年の幽霊にしても、死んだ老人の扱いにしてもさして目新しい部分があるわけでもなく、なんか「学校の怪談」あたりで収まってしまいそうだなあ、というのが正直な感想。

冒頭から主人公とその家族が同じフレームに収まらないという演出があって、そこがあまりに目立つので、すぐにその意味に気づいてしまった。
まあ中盤にはネタばらしになるので、さして影響はないけど、あそこまで露骨に演出する必要があるのかなあ？
想定観客を考えると分かりやすい方が良いということなんだろうけど、全体的なライティングにしてもワザとらしくって…。
それが気になって、なんだか湿っぽい怖さも感じなかったのが残念。

ただ、段取りを踏んだ展開ではあるし、ただ脅かすだけのお化け屋敷や、某3Dホラーの様に下手なモンスター映画になってなかったのは良かったかな。
まあベタなＪホラーとしては成立していると思う。

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