シネつう!
JAPAN STYLE !!

劇場版 境界の彼方
-I'LL BE HERE- 未来篇
2015年制作

満足度:

TVアニメ「境界の彼方」のその後を全編新作のストーリーで描いた後日談。

過去編のラストで主人公でヒロインである栗山未来の記憶が無くなっていることが判明し、どうなる…?
というところからの未来篇のスタート。
TV最終回のラストを台無しにしてしまいかねない引きから、どういう具合に続きを展開するのかと思っていたけど、これが意外に蛇足な感じもせずしっかりと物語が展開する。
サブタイトルの“未来篇”はTV版から見て未来の話であると同時に、栗山未来が自分(未来)という存在を取り戻し、そして神原秋人と共に未来へ向かって踏み出すというトリプルミーニングか。
前編扱いの“過去篇”という名前が良い感じでミスリードを誘っていて上手いね。
(単純に過去篇の対っていうだけかと思ってた。)

まあ素直に気持ちを言うことが出来ないとか、逆に終盤ではストレートに言うとか、バトル要素もあるものの完全に青春恋愛ものの範疇の様なストーリーだけど、TV版からの続きとしては個人的には文句ないかな。
2人の関係に決着をつけた一方で名瀬家側の問題も並行して片づけたし、90分という上映時間で手際よくまとめた印象です。

作画クオリティは言うまでもなく、いつもの京都アニメーションのハイクオリティな画。
ここに文句はない…というか、秋人の後を追って走る栗山さんをドリーで追う場面などは背景が一枚絵やブックでの多段でもなくて、わざわざ3DCGで起こしているのに驚いた。
細かいところに力入れてるよなあ。
ギャグ調の演出もアクション描写の派手さも、終盤にかけての気持ちを確かめ合う場面も実にいい塩梅の演出でした。


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