シネつう!
JAPAN STYLE !!

隠し砦の三悪人
1958年制作

満足度:

戦に参加できないまま敵の領地で山中に隠れた百姓二人。そこで発見した元領主の軍資金に目が眩んだことから、元領主の姫と二百貫の金と共に、敵国のまっただ中を突っ切る羽目になった百姓の姿を描いた黒澤明の時代劇。

脱出劇の見せ方として面白い。
やることなすこと裏目に出る百姓二人は、完全に道化ではあるけど、それが為に少々ムカツクw
「お前ら、余計なことばっかりするなよ〜」とねw
三船演じる有能な将、六郎太のせっかくの苦労が何回無駄になったことか。

そうは思いつつも、「仲良くしよう」と言ったそばから「金は俺んだ」と言い合う二人を見ていると可笑しいし、ラストも憎めなくて良いんだけども。
その小物っぷりこそがこの映画の魅力だね。

ただ姫様は男勝りな設定なんだけど、ちょいと口調が…。
力強さを出そうとして、なんだか逆に力が入りすぎてるような…?
演出なのかもしれないけど、俺にはわざとらし過ぎたかなあ。
唖で通していた時の立ち居振る舞いは、さすがに良いと思ったけども。

序盤の捕虜の反乱シーンや、馬での追撃、ラストの脱出は観ていてやっぱり興奮するし、そういう意味でやっぱり監督の術中にハマっているということか。


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