シネつう!
JAPAN STYLE !!

クレヨンしんちゃん
嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲
2001年制作

満足度:10

劇場版クレヨンしんちゃん第9作。
前作までにもオトナをターゲットにしたネタが顕著に表れてはいたけど、今作で完全に大人のための子供映画になった。
“未来を信じることが出来た時代”だった20世紀を取り戻す事を画策する組織“イエスタデー・ワンス・モア”。
今、21世紀を生きていても未来に対して漠然とした不安を実感してしまう者にとって、彼らの主張はそれなりに共感してしまう。
俺も“20世紀博”の中にある夕焼けの街を見て郷愁を感じてしまうこと自体、この映画にやられてしまっているのかもなあ。
こういう感覚は俺以上の世代しか分からないだろうし、それをあえて「しんちゃん」でやることのチャレンジ精神は凄い。

しかし、まさか泣かされるとは思わなかった。
ひろしの回想シーンは本気でヤバイ。
何だろうこの映画は、作り手は大人の方しか見ていないんじゃないか?
少なくとも子供映画なら、終盤のシーンでしんのすけに「ズルいゾ!」なんて言わせない。
普通なら子供でも直感的に分かる「ダメだゾ!」とかだろう。
そこをあえて「ズルい」なんて言わすなんて…、やられたね。
もちろんギャグシーンもあるし子供も十分楽しめるんだろうけど、この映画を本当に楽しめるのはその親たちなのは間違いない。

この作品では泣かされもしたけど、笑わしてもくれた。
一番のお気に入りはスナックでのコント。
ベタベタですなw
カーチェイスは何だろう、一瞬「カリオストロの城」のパロディかとも思ったけど…。
しかし、“屁”を使うタイミングがいいなあ…w


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