シネつう!
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亜人
第2部 -衝突-
2016年制作

満足度:

桜井画門の同名漫画の劇場アニメーション作品。
“亜人”と呼ばれる殺しても死なない人間。
亜人であることが発覚し、世の中からその身を狙われることになった主人公の逃亡を描いた第2部。

前作・第1部の上映の後にTVシリーズが始まり、この第2部は話の4分の3ほどはTV放送済みの内容。
さりとて総集編であるのかというと、そうでもない感じ。
ちゃんと3部作の真ん中の話として機能しているし。
カットごとに一部省略している場面もあるけど基本的にはストーリーラインはそのままで、合間にTV版にはなかった主人公・永井圭と別れた後の海斗の状況が挿入される構成になっている。
ただそうなったことで、特に終盤に差し掛かるまでは都合4グループの状況が平行で描かれる形になり、ひっきりなしに場面が行き来するので忙しない…というかとっ散らかった印象になってしまった。
TV版ではそう感じなかったのだから、やはりこの劇場版で海斗の話が挟まったからなんじゃないかと思うんだけど。

まあそれでも終盤に永井と中野が戸崎たち亜人管理委員会に接触するくだりは良かったけどね。
永井と戸崎の目に見える駆け引きは面白い。
(中野の愛すべきバカさ具合も悪くない。)
その直前のIBM同士のバトルも見応えがあるし、ここはCG演出の見せ場としても良い感じ。
派手なシーンとしては…、先にTV版を見てしまったのでグラント製薬へのテロシーンは初見ほどの衝撃はなかったものの、佐藤の発想と行動力には度肝を抜かれる。
その後の対亜人用の殺し続ける拘束法にもゾッとするが、地に足着いた対不死者とのバトルの発想はなかなか。

話の引きは海斗が少年院で出会った琴吹もまた亜人であったところで暗転。
ストーリーの上で海斗の話は今作のメインストーリーにほとんど絡まないので完全に次作への布石でしかなかった感じだけど、ちゃんと続きは気になるようにはなってたね。


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