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前作から4ヶ月後を舞台に、夕日町三丁目の人々の生活を描くノスタルジードラマ。
オープニングでまず度肝を抜かれ、ボルテージ全開で三丁目の世界に引き込まれてしまった。
BGMのイントロで「まさか!」と思い、本当に奴が現れた時は「まさかここで出会うとは!」と興奮のるつぼw
昭和30年代が舞台で、しかも東宝映画ならやってみたくなる気持ちも分かる。
すっかり監督の術中にはまった俺でした。
さて、前作が郷愁を誘うかなりの上出来な作品だっただけに、名前倒れの安易な続編になってやしないかと心配けど、それは杞憂でした。
しっかり茶川と鈴木オートのドラマが紡がれる。
鈴木オートの話は茶川のようなある種のドラマチックさは無いけれど、あの時代に対する望郷の思いを起こさせる庶民の生活を追体験させてくれるね。
「現実は甘くない」と突き放すことをテーマにしていた茶川のストーリーだけど、結局ラストに一つの幸せの形を持ってくるあたりは映画としてのカタルシスは必要と言うことで許容。
この映画はファンタジーだし、前作から続いた一つのエピソードの終わりとして良いんじゃないでしょうか。
しかしまあ、細部までこだわった美術が異常。(良い意味で)
画面の隅に映る小道具の数々は「あ〜昔家に残ってたなあ」なんて思えるものもあったし、生活感のある屋内は良くできている。
CGで再現した羽田空港や日本橋なども、かなりこだわって作り込んでいるのが分かるね。
ちょっと人物との合成が浮き気味なのと、アングルの制限がありそうなカメラワークが気にはなったけども。
いやはや、期待値通りの続編なので凄く良かったです。
やっぱり、まずオープニングが良いw
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