シネつう!
JAPAN STYLE !!

映画 暗殺教室
2015年制作

満足度:

松井優征の同名漫画の実写版。
地球の破壊を宣言した超生物が、中学校の落ちこぼれクラスの担任になるところから始まるドタバタ学園コメディ。

漫画は途中まで読んでいたので、その原作の雰囲気はだいたい理解しているつもり。
そういう意味では、エピソードは圧縮(キャラ個別のエピソードはほぼ省略)されているものの、話のテンポは割と原作イメージを守って上手く展開している感じ。
邦画にありがちな、序盤は勢いある演出なのに後半ウェットにしたせいでテンポが落ちてしまう傾向もそんなになく、殺せんせーの独特なボケがまんべんなく入って盛り上げていた気はする。
元々ある程度の単発エピソードで構成された漫画だし、映画化の時点では原作は完結もしていないので、映画としてのオチはどうするかと思ったら…"to be continued"だったのは良い開き直り。

殺せんせー自体はCGで再現されているけど、顔や体の部分は実写から浮いているような浮いていないような…でもまあアリなレベルでなじんでいるとは思う。
一方で服の質感はすごいリアルなので驚いた。 風に吹かれている感じもまるでそこにあるかのような…って、これは服の部分は実写で撮って、顔と体はCGに差し替えてるってことか。
なるほど。

登場人物は中学生というには…ちょっと無理があるような気がするけど、まあこんなもんかなって感じ。
でもビッチ先生はスラブ系の設定のはずなので、さすがに「なんで配役がアジア系なんだよ!」と思わざるを得ない。
大人の事情なんでしょうが…こういうところが邦画のダメなとこだなとも思う。

しかしエンドクレジットは驚いた。
前情報を入れてなかったのもあるけど、いちど出演者の名前のところに「殺せんせー」と書いてあって、「ああ、キャラを一個の人格として扱うやつね」と思って見ていたら…、まさかの最後の仕掛けで声の正体がw
劇場全体で「えー!そうだったの?」というどよめきが発生。
そういう空気は劇場でしか味わえないものだし、それを提供してくれたこのサプライズは良かったよ。

でも今の時代、観てない人にあっと言う間にネットで伝わってしまうんだろうなあ。
そう思うとモヤモヤするし、ほんとにファンならそれはまだ観てない人のために伏せるべきか。


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