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昭和20年4月、東シナ海で米航空部隊の猛攻を受けて沈没した戦艦大和。その乗員達の生き様を描いた作品。
戦後60周年という年に、こういったテーマの映画が撮影されるというのは意義深いことであると思う。
“大和という主役が沈む”こと、“乗組員個々人の人生が語られる”こと、そして“乗組員達の絆”。
個人的には「タイタニック」と「バンド・オブ・ブラザーズ」を足して割ったような印象を受けた。
ただ、惜しむらくは少々散らかった印象があったことか。
回想と現代のシーンが交互に挿入されるけど、テンションの維持という点では現代のシーンが挿入されるたびに下がってしまうのは否めない。
それに、描こうとした人物が多かったこともあって、ストーリーとして少し掘り下げきれない部分もあった気がする。
個人的には2時間半にまとめるよりは、「バンド・オブ・ブラザーズ」の様にドラマでじっくり描いた方が良かったような…。
演出面で言えば、良くも悪くも“邦画的”だった気がする。
何とも説明できないけどw
序盤、どうも口の動きとアフレコの声が合っていないのが気になってしまい、集中するまでに時間がかかって…。
同録と違って声がきれいに聞こえすぎるのも違和感の原因かも。
細かいところを言えば難は多いけれども、実物大セットもあって戦闘シーンも迫力があった。
寄りと引きのギャップが大きいけど、“個人の目線”を考えればこのくらいが効果的。
でもやはり主題は戦闘ではなくて大和に乗っていた人間の人生。
この映画を観て、当時どのような思いで人々が生きていたかを思うことが大事なんだろう。
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