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テレビドラマ「SP 警視庁警備部警護課第四係」の続編である劇場版二部作の前編。
ドラマのラストで尾形がつぶやいた「大義のため」という言葉。
その野望の片鱗が姿を現し始める。
ドラマがエピソードT・U・V・0・Wで構成されていたけど、この映画がエピソードX。
一つの「SP」という大きな話の流れの中の一編なので、この映画だけを観ても意味不明な場面は多い。
主人公・井上の特殊能力の事や、死亡した西島の話などは全く事前説明もないし、ドラマを見ている事が前提の作りですな。
話はドラマの続きとして、じゃあスケールはどうかというと良い意味で映画らしい派手なアクションが繰り広げられる。
特に冒頭の追跡劇や終盤の格闘戦などは和製「ボーン・アルティメイタム」かというようなキレを見せてカッコイイ。
ハリウッド演出の模倣とはいえ、日本のアクション映画もなかなか見応えのあるものが出せたというのは嬉しいね。
この辺りのアクションシーンに関しては、井上役の岡田准一がこなした演技の説得力が大きいだろう。
確かに頑張っているし、サマになっている。
上映時間は100分未満なので若干短めだけど、アクションシーンの密度が高いので満足度は高い。
しかしその分、話はあまり進まず、むしろ新たな伏線なんかが出てきたりして「ほんとに次の映画でちゃんと纏まるのか?」…と。
全体的に言えばTVドラマ部分が長い前フリで、この映画が起承転結の"承"といった印象。
そうなると次で"転結"をしないとイカンわけだから、話の持って行き方に相当期待してしまうわけですが、はたして…?
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