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同名漫画を原作にした実写版。
あまりにも有名な作品名だけに、実写化するというのは色々と難しい。
でも本作はなるべく原作のイメージを守りながら実写にしようという気概が感じられるね。
舞台背景も高度成長期に取り残されたドヤ街だし、登場人物達のイメージも原作にかなり寄っている。
特に伊勢谷友介の演じる力石徹の雰囲気は絶妙。
香川照之の丹下段平は名演だがメイキャップ凝りすぎw(もう少し体格がゴツければより良かったのだけど。)
サチたちドヤ街の子供らも出してきたところは、再現するために頑張っているなあとは思った。
ただ、やはり力石戦までの話を2時間強で描くには尺が足りないのか、人間関係に納得性が出るまでは描き切れていないと思う。
丈と力石が何故そこまで対戦に固執するのかとか、丈と段平の間にある絆とか。
アニメの劇場版であれば、TV版の総集編として間の出来事を想像して観られるんだけど、さすがにこの実写版単体でと思うとそこが弱いんだよなあ。
丈が心の中に抱えているギラギラした炎も感じられなくなってしまったし…。
あと白木葉子の設定を微妙に変えている理由がよく分からなかった。
否定的に描かれるドヤ街の再開発計画もどうも宙ぶらりんな印象だし。
個人的には、話をじっくり描けば良くなったかもしれないという意味でも、特等少年院と力石戦との2部作ぐらいにした方が良かったんじゃないだろうか。
そう思ったりもしました。
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