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「踊る大捜査線」シリーズの最終作と銘打った劇場版4作目。
湾岸所管轄内のトンネルで、警察の保管庫から盗まれた拳銃による射殺事件が発生する。
15年間続いたシリーズの最終章ということで、それなりに感慨深い。
特にオープニングは過去の映像からのモンタージュで構成されていて、シリーズものとしての歴史も感じさせられるね。
ただ今作は特にシリアスとギャグのバランスがちぐはぐで、ちょっと構成が引っ掛かりも感じた。
コメディリリーフのスリーアミーゴスを持て余している時点で、どうも中途半端。
これならギャグを全部すっ飛ばしてもと思ったけど、それでは「踊る」らしくもないし…ねえ?
シリーズの幕引きとして、これまでのシリーズで警察の癌として描かれてきたキャリア組トップが処置される。
確かにこれは良い幕引き。
目の上のたんこぶが無くなった室井の今後の改革に期待したいと思うもの。
現場では青島が、上では室井がという理想に一歩近づいた後の世界は、確かに副題の「新たなる希望」と感じられるか。
しかし、その決着への引き金を引く本作のメインの事件は、ちょっと構成が強引な気もするところ。
誰が黒幕かは最初から見え見えなので、それはともかくとしてもその極端な行動に駆り立てた6年前の事件の設定は取ってつけた感が拭えない…。
クライマックスで青島が一人犯人を追跡するシーンも、「バナナ」にはもはや一作目の「『天国と地獄』だ」に及ぶ説得力もネタ性もなく。
しかも一番緊迫するシーンでバスを突入させるという失笑ものの演出。
あれはないわ、台無しだw
すみれを絡ませるにしても突入はなかった。
バスの中から、必死に走る青島を目撃させるだけでも良かった。
それこそご都合主義な感じはするだろうけど、バスで突入よりは良いんでない?w
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