シネつう!
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男はつらいよ
フーテンの寅
1970年制作

満足度:

フーテンの寅さんが巻き起こす騒動を描いた人情喜劇シリーズの第3弾。

寅さんと言えば山田洋次の作品だが今作では原作・脚本のみのクレジットで、監督は1作目で脚本を担当した森崎東。
監督が違うこと自体は、俺はあまり気にならなかった。
若干テンポが速い気がしなくもないけど、結構小気味よく観られたしね。

柴又での騒動も、今作の舞台である湯ノ山温泉での騒動はあんまり連続性を感じないけど、二部構成と思えばありか。
個人的には前半のタコ社長が面白くてたまらないw
あんまり直接の絡みがなかったのは残念だけど。
絡みが少ないという意味では、さくらの登場シーンも遅く、存在感も薄い。
逆に博が寅さんに食って掛かったりとなんだか印象が違ったりもするなあ。
まあ長いシリーズの序盤なので、そういうこともあるか。

後半は旅館の女将に惚れた寅さんが勘違いしたまま最後までいくが、真相は女中に教えられるは、別れの挨拶は本人に言えないわ、相変わらず気の毒ですわ。
でも自分の縁談や恋路は上手くいかなくても、他人のキューピットにはしっかりなっているところが寅さんらしいよね。

湯ノ山温泉から旅立った寅さんは次に鹿児島へ。
ここは続編の予告みたいな扱いなんだろうけど、その直前のテレビで女将に呼びかけるシーンはちょいとやりすぎだった様な気もする。
変な見栄は張っているし。
しかし、それでも女将当人らには気づかれていないというところが、寅さんの可哀想なところではあるなあ。


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