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フーテンの寅さんが巻き起こす騒動を描いた人情喜劇シリーズの第5弾。
夢で見たおいちゃんの臨終シーンから序盤の騒動のくだりが良い。
いかにも寅さんらしいそそっかしさが面白く、この掴みで一気に引き込まれました。
監督・脚本の山田洋次はさすが人情喜劇の演出が冴え渡ってますね。
プロローグ後の寅さんは故あって北海道に渡り、「渡世人じゃあダメだ、堅気にならにゃあ!」と寅さんに決心させる出来事があるのだけど、その“堅気になりたくてもどうしてもヤクザ”な寅さんの姿が今回の話のメイン。
突然柴又に帰ってきて「額に汗して、油にまみれて働きたい」と言う寅さんのために、おいちゃんとおばちゃんとさくらが三人額を集めて相談している場面がこれまた傑作で。
そこに寅さんが入ってきてチャチャを入れるなんざ、もう下手なコントより面白い。
というかもうコントですわ。
たいへん笑わせてもらいましたw
そういう騒動中心に話が進むので、今作では一向にマドンナが登場しない。
ようやく出てきたと思ったら話が3分の1も進んだあたりで、絡みとしても定番の勘違い失恋のパターンなんだけど…、マドンナ役がTVドラマ版でさくら役だった長山藍子だというのはこれは一つのネタなんだろうかね?w
昔から観ていた人からすれば新旧さくらの共演が感慨深く感じられるかも。
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