シネつう!
JAPAN STYLE !!

宇宙ショーへようこそ
2010年制作

満足度:

とある田舎の夏休み。子供達だけの合宿の最中、傷ついた犬を介抱するが、なんとその犬は宇宙人で、助けたお礼に彼らを月旅行に連れて行ってくれると言う。
そんな主人公達の冒険を描いたアニメーション作品

この手の内容の作品にしては、尺は長めの136分。
その時間がホントに長かった。
5人の主人公、主人公に絡む宇宙人達、作り込んだ世界観、それらを何とか詰め込んだ印象が強く、その説明のために段階を踏んでいくだけの話を見せられている様な印象もある。
キャラクターをそれぞれに特徴づけようとしてるのも分かるんだけど、劇中の経験によって全員に何かを与えようとするにはもっとじっくり話をやるべきだと思う。
ただそれでは劇場用映画としては長くなりすぎるわけだから、登場人物のいずれかを省略(纏めるか)した方が良かったんじゃないだろうか。

“ズガーン”と呼ばれるキーアイテムの争奪戦が始めるまでも長かった。
それがあってようやく話が転がり始めるのに、おそらく制作側がもっと語りたかったのであろう疑似姉妹の成長や世界観の説明に注力しすぎてテンポが平板に感じられる。
終盤に救出だの対決だのと盛り上げてくる頃には、観ているこっちはダレてしまっております…。
いずれにせよ語ろうとする世界のボリュームが尺に合っていない。
それにつきるんじゃなかろうか。

内容はよくある子供達だけの冒険モノだけど、この映画に関してはどうも「大長編ドラえもん」臭がプンプンする。
さりとて、それら過去の名作群で描かれた以上のことをしているわけでもなく、この手のSFアドベンチャーを描くならもう少し何を語って何を語らないのかを工夫せねばならなかったのでは。
そんな昔からの「ドラえもん」ファンだった俺は思うのです。


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