TYPE-MOONのゲーム「Fate/stay night」から"凛ルート"と呼ばれる展開をアニメ化した劇場版。

110分弱という尺では足りなかったのか、ダイジェスト感が強い。
原作ゲームはプレイしていないので知らないが、セイバールートのＴＶ版は見ていたので、人物相関にはかろうじてついていけた。
でも説明されないままの細かい設定などが山ほどあるので、最初から完全にファン向けで、この作品単体では厳しい。
日常風景の中で非日常な戦闘が繰り広げられるなどはライトノベル系世界観のそれでしかないが、人物設定が深いと耳にする原作に対しては、余りに展開優先で説明不足。
その分どうしても凡庸なイメージが強くなってしまったかなあ。

詰め込み過ぎの展開に対して、要所要所にある戦闘シーンはなかなか派手。
かなりのスピード感と迫力を持って描かれるけれど、戦闘シーンは前半の方が凝っていて面白かった気がする。
後半は大体が剣の物量戦で、砕けては出し砕けては出し…なので、見せ方はもうちょっと何かあったのでは。

それにしても、この尺にしては登場人物の出入りが激しすぎ。
頑張ってまとめた感じはするけど、総集編かと思う様な速さでは…、これに収めるならもう少し整理するかしないと。
話や設定を原作から変えられないというなら、あとは前後編にするとか、何とか尺を延ばすべきだったかな。

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