シネつう!
JAPAN STYLE !!

ハチミツとクローバー
2006年制作

満足度:

人気少女マンガの実写化作品。

原作は非常にマンガ的要素の多い作品なだけに、これを実写化するとなると非常に難のある作品であると思ってしまうんだけど、案の定な感じになってました。

要素の切り出し方としては間違いではない。
アレンジはあるけどストーリーは大体追っかけられているし、原作を読んでいれば背景の察しもつく。
だけど映画単体で観ればなんだか薄っぺらい青春モノになってるんだよね。
2時間という尺で作るにはキツかったか…?

はぐは雰囲気は出ているけどやはり生身ではある種の神秘性は難しいし、森田はいけ好かない側面の方が強すぎ。
マンガ表現と実写表現の壁を感じます。
“刑事に取り調べられる真山”というネタは、まだマンガ的な面として成立していたか?
でも真山をあそこまで本気のストーカーにしちゃうと引きます。
あと、“絵のような黒猫”は全くの説明不足。
こういう映画でされると、観る側が混乱するだけでは?

この映画版のラストは、キャラそれぞれの決着を曖昧にしたままだと思うのがなあ。
たしかに映画版の制作時は原作が完結していなかったかもしれないけど、もう少し登場人物の人生に責任を持って描いている姿勢が出なかったものか?
原作の終幕が気に入っているだけに、余計にそう感じるんだよね。


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