シネつう!
JAPAN STYLE !!

犯人に告ぐ
2007年制作

満足度:

雫井脩介の同名小説の映画化作品。
連続児童殺害事件の指揮を命ぜられた巻島刑事が、メディアを通じて犯人を追いつめていくサスペンスドラマ。

劇場型犯罪事件を扱った話としてはなかなか緊張感があって良かった。
どちらかというとメインの殺人事件の捜査そのものよりも、主人公が抱える過去の事件の葛藤や、警察内部の権謀、TV局の視聴率合戦などといった周辺のドロドロした状況が主眼になっている感じ。
警察内部の足の引っ張り合いにイライラ出来ればこの話としては成功なのかな。
ただ犯人特定の切っ掛けが偶然に左右されていたり、ローラーをかける大事な日に横やりがあったりと、どうもメインストーリーにご都合な点ががあると言えばそうだけども。

主人公・巻島を演じる豊川悦司は無難。
劇中のニュース番組で「犯人に告ぐ!」と語る姿には説得力があるし、一方では権謀に負けて苦渋を味わっていた影も感じるし、個人的には役に合っていると思う。
そして植草警視を演じた小澤征悦はキモい役を上手くこなしてました。
こいつにはホントにムカつくんだよね。
そういう意味では彼の演技は成功でしょうw
まあ、リップクリームでキモさを強調するのはちょっとしつこい気はしたが。

全体的には比較的地味な話かもしれないけど、個人的には素直に楽しめた作品です。
あ、最後のシーンで目を見開いたのは、俺には意味がよく分かりませんでした。

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