シネつう!
JAPAN STYLE !!

陽なたのアオシグレ
2013年制作

満足度:

同級生の女の子・シグレに憧れる小学生の主人公・ヒナタ。
鳥の世話を通じて次第に近づいていくが、ある日シグレが転校することになる。

画は丁寧で柔らかく好感が持てるものの、主人公の妄想(子供らしいと言えばそうだが)のニヤケ顔とか、ラッキースケベ的な出来事やワザとらしいドジぶりがどうも鼻についてしまう。
18分の短編として思えば上手くまとまっているとは思うけれど、プロットの緻密さよりも絵を動かす方への興味が中心になっているようで、もう少し情感があればなあ。

情感が…と言っても主人公は感情むき出しに喜んだり悲しんだりしているわけだけど、観ているこちらがイマイチついていけてないんだよね。
主人公が少女を好きなのは理解できるけど、そういう記号をひたすら見せられているだけで。
そういう意味で終盤、ただただ少女の名前を叫びながら追いかけるシーンはきつかった。
「銀色の髪のアキト」もそうだったけど、なんで名前しか呼ばないのか。
「こういう時、もっといろいろ考えるんじゃないの」などと考えてしまうと置いてけぼり。

とはいえそのシーンのアニメーションは良くできているとは思う。
疾走感とか、現実と主人公のイメージの転換とか。
バックに流れるスピッツの歌声ともマッチしていたとは思うしね。


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