田舎夫婦の葬式の日、東京に出ていた超自己中な長女が帰ってきた。
過去に長女と色々あった長男と次女、そして長男の嫁が繰り広げる醜くも可笑しい日常を描いたコメディ。

「私は女優としての才能があるのに、世間に認められないのは周りが悪いからだ」と思いこんでいる自己中長女。
彼女を演じる佐藤江梨子がとんでもなくイメージにはまっている。
逆に言うと佐藤江梨子のキャラクターそのものがそういうイメージなのかもしれないが、とにかく自己中で加虐的な女を見事に演じてます。
被虐的な次女は、過去に長女をネタにしたホラー漫画を描いて一悶着あったことを引きずっている…という事だけども、こいつがなかなか強かで、長女の虐げに対する終盤の逆襲の事を思うと可哀想な奴というよりはやっぱりイヤらしい性格かなあｗ
どこまでも人の良い長男の嫁は、明るくて人が良すぎて、逆になんだか恐い気もする…。
永瀬正敏演じる長男が人間的に一番腑抜けか。

とにかくそういったイヤな人間達のイヤな日常を見せつけられるイヤなコメディなんだけども、ブラックな話の中で人間の哀しい可笑しさが垣間見えるのは悪くない。
もうちょっと次女の逆襲に至る伏線と、エンドの分かりやすさがあれば良かったけどね。

個人的には長女の「演技の勉強をしています」というセリフと共に「ガラスの仮面」の背表紙が映ったところが性格を表していて面白かった。
しかも３冊で止まってるって、そりゃｗ

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