シネつう!
JAPAN STYLE !!

怪獣大戦争
1965年制作

満足度:

ゴジラシリーズの第6作。

オープニングから高らかに鳴り響く「怪獣大戦争のテーマ」!
いやあ気分が盛り上がる!
ストーリーは怪獣映画というよりもSF映画か特撮ヒーロー映画というか、「怪獣大戦争」より「X星人との遭遇」とでも表現した方がいい様な感じの作品だけど、さすがに今観るとX星人のその姿はどこか滑稽さを感じてしまう…とは正直な感想。
言葉は翻訳機を通しているとか設定に妙なリアリティはあるけれど、見た目が人型なのはともかくとしても、やはりどこから見ても日本人のコスプレw
X星人の基地セットにしても安っぽさが絶妙なB級感を醸し出してはいるが、とはいえ、観ている間はその世界感として受け入れてしまっているところもあるかな。
一方でちょっとシリアスなところとしては、X星人の統制官が選んだ最期の自決など…どこか戦前の日本人的メンタルを感じる様な描写もあった気がする。
(否定的に、かもしれないけど。)

この映画が公開された当時は米国でもアポロ計画で人類が月に立つ前の時期だから、まさに空想特撮映画を地で行く近未来的テイストの映画ってところだったのかな。
木星で新たに発見された衛星・X星に地球連合宇宙局の富士(宝田明)とグレン(ニック・アダムス)がロケット(これがまたベタなデザインw)で向かうわけだが、そういう探検的な部分は子供心にはワクワクしたのかもしれない。
そんなわけで今作でも子供にも分かりやすい映画として、悪のキングギドラと正義のゴジラ、そしてラドンという前作の構図からの延長線上の話。
「子ども向けだなあ」と思う最たるシーンは有名な「ゴジラのシェー」だけど、さすがにご愛嬌を超えた擬人化っぷりには眩暈が…。
まあ、まさに「昭和ゴジラ」の象徴みたいなシーンだよね、今思うと。

話の構造自体は分かりやすい伏線(レディガードのブザー音)を張ってオチに持って行っているし、ゴジラたちの取っ組み合いも子ども向け映画の特撮ヒーローものと思えば十分な出来栄え。
軽快なゴジラのフットワークやフライングアタックが観られ、岩陰に隠れつつ放射熱線を放ったりと、アクションシーン自体はある意味で見せる格闘の域に達しているかもしれない?
モスラは不在だけど、ゴジラとラドンの合体攻撃もあるしね!
(キングギドラは爆発しないが。)

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