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ゴジラシリーズの第7作。
南海で行方不明となった兄を探す少年と、行きがかりで同行することになった男たちがヨットでその海域に向かうが…。
しかしその導入部分はテンポは良いけど結構強引だねw
主演の宝田明は金庫破りの役で、犯罪者だけど善玉として憎めない感じが良い。
監督がこれまでのシリーズを作ってきた本多猪四郎から福田純に代わっていることもあってか、全体的に軽妙な演出になっていて、監督のカラーが出ているんだろうという部分も面白い。
ゴジラと戦闘機のバトルなどでもやたらと軽妙な曲をかけてくるし、ちょっと不意を衝かれましたわw
ちなみに劇判も伊福部昭ではなく佐藤勝。
田崎潤と平田昭彦を敵の組織“赤い竹”(すごい名前w)に配役するということ自体がこれまでのシリーズを観ているとジョークみたいなものだが、総じて絶妙にチープな敵組織の雰囲気は当時の「007」シリーズの影響を受けてそう。
ゴジラとエビラの対決は海上決戦ということもあってこれまでにない取っ組み合いが新鮮。
演者は大変だったろうなあ。
(水中シーンはさすがに実際には水なしで撮っているようだが。)
モスラはタイトルに入っている割にはラストまでほとんど寝ているだけなので、ちょっと拍子抜けかな。
前作でシェーを披露したゴジラは、今作では若大将の“ぼかあ幸せだなあ”を披露。
まあこれくらいのジョークなら許容範囲か…?
しかし観ていて、ゴジラがインファント島の娘ダヨ(水野久美)を観て興味を示すシーンはちょっと嫌だったかも。
「ゴジラがそんな個人に興味を持つのかよ…」とさもなくばキャラ崩壊ともとらえてしまってね。
でも後で調べてみて、この映画のシナリオが元々キングコング用のものだったと知ると、娘に興味を持つ展開もなんだか納得してしまった。
戦闘機を素手で叩き落とすシーンも「キングコング」のオマージュなんだな。
というか脚本上のそういうキングコング用の部分はゴジラ用に直さないんだ…。
とか言いつつも、娘を眺めながら眠り込んでしまうゴジラの姿はなんか可愛らしくて憎めないんだけどね。
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