シネつう!
JAPAN STYLE !!

怪獣総進撃
1968年制作

満足度:

ゴジラシリーズの第9作。

怪獣映画はジャンルとして行き詰ってきたのか、ついに質より量で攻めてきた感じ。
小笠原諸島に“怪獣ランド”なる怪獣たちを集めて人間が管理した島を作ったという設定からして、畏怖の対象であった“怪獣”の面影は遠くなりにけり。
サファリパークみたいなもんだもんなあ…。
(子供心には「行ってみたい」「見てみたい」とは思うかもしれないが。)

そんな折、人類の前に現れたキラアク星人が地球侵略を開始するわけだけど、一方的にやってきて一方的に領有を宣言するのだからタチが悪い。
そういう相手に交渉は無意味というのを地で行くような話だけど、国連の月ロケット・ムーンライトSY-3の活躍で色々あって解決していくのはお約束。
キラアク星人は怪獣を使って先制攻撃を仕掛けてくる割には攻めきってこないし、詰めも甘い。
弱点が都合主義なのは仕方ないとしても、正直言って話は子供だましな感じ。

それにしてもSY-3のデザインはなかなかいい感じなのに、この映画に出てくるヘルメットはことごとくかっこ悪いなあ…(苦笑)

ゴジラをはじめとする怪獣たちは、これまでの東宝怪獣映画のオールスター作品ともいえる感じで見栄えはしてるとは思う。
これまで描かれなかった外国の都市を襲撃するシーンもあるしね。
(バランとバラゴンの影がすごく薄いのはご愛嬌w)
特に終盤はタイトルに違わぬ総進撃ぶりなんだけど、しかしそこで満を持して登場したキングギドラがかませ犬にしかなっていないのがちょっと悲しい。
というか、いくら悪役怪獣だからってあんなに多数で一方的に攻撃するのはいかがなものか。
完全にリンチじゃないか…。


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