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ゴジラシリーズの第12作。
異質なまでにテーマ性を前面に押し出した前作と異なり、ヒーローとしてのゴジラや怪獣プロレスを前面に押し出した子ども向けの娯楽映画、というテイスト。
内容的には劇画家がヒッピーたちと宇宙人(ゴキブリ)を倒す…という、文字にすると実にシュールな感じの展開w
一応「科学が発達しすぎると平和は遠のいて行くかもしれない」なんてことも言ってるけど、取ってつけた感が強いよね。
子ども向けの娯楽作としては、東宝チャンピオンまつりの一編だと思えばこの方が正しい姿なのかもしれないが…。
本作ではゴジラのヒーロー的側面がこれまでになく強調されているけれど、ついには昭和ガメラシリーズの様なテーマソングまでエンディングに流れる始末。
怪獣の擬人化も進み、とうとう吹き出しでしゃべるようになってしまって…。
これはさすがにやり過ぎじゃないかなあ。
ちなみに俺が子供の頃にテレビで観た時は、スタンダードサイズへのトリミングのせいで吹き出しの半分くらいが画面外に切れてました(苦笑)
ガイガンのデザインはいかにも「悪役!」という攻撃的な感じだけど、今見るとあからさま過ぎると思う反面、子供心にはカッコイイと思っていた事も覚えているので複雑な気分ではある。
終盤はゴジラ・アンギラス組とガイガン・キングギドラ組とのタッグマッチの様相。
ゴジラがガイガンのマウントを取って殴ったり、キングギドラを羽交い絞めにしてアンギラスにアタックさせたり、完全にプロレスですな。
当時の子供にはウケたんだろうかなあ?
(ガイガンの攻撃でゴジラが流血するようなシーンもあったけど、ちょっとこの辺は驚いた。)
ゴジラとキングギドラの絡みは過去作からの流用も多く、個人的にはそもそも怪獣プロレスの場面が長すぎる気がしたので、「流用するくらいなら短くしてくれ」…なんて怪獣映画を観ておいてそんな本末転倒なことも思ったり。
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