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ゴジラシリーズの第14作。
富士山から飛び出した岩から出現したゴジラ。
鳴き声や放射火炎がゴジラのそれとは違うのであからさまにニセモノなのだけど、対アンギラス戦などでも見せるニセゴジラのビシッした構えは意外とカッコイイ。
…というかアンギラスは「ニセゴジラの前にゴジラを呼ぶため」の役回りとはいえ、かませ犬もいいところだよな。
さすがに口裂きで流血沙汰とは、ちょっとかわいそうだが。
コンビナートの破壊シーンは大爆破で迫力満点。
正体を現した後のメカゴジラのデザイン自体も、無骨な感じで好きなんだよな。
登場シーンの劇判が実に軽快でよろしいw
メカゴジラ自体も飛び道具が多いので画面的にも派手でイイ感じ。
観ている間は予算が増えたのかな?などと思ったけど、実際には厳しかったらしい。
それはそれとして本作は1972年に復帰した沖縄を舞台として前面に押し出した作品で、ホテルやらフェリーやら旅行で気になるポイントも目立って映ってるので半ば観光映画の雰囲気?
玉泉洞に向かう主人公たちの車が品川ナンバーなので面食らったが、よく考えると関東のシーンでも同じ車に乗ってたので、カーフェリーで沖縄に車を持ち込んだという設定か。
(そんな細かいことを気にしてたらダメかなw)
という具合に色々と沖縄をフィーチャーしているのに、キングシーサーを目覚めさせる際に突然始まる歌が普通に歌謡曲調なのが実に勿体ない…。
平田昭彦が「ゴジラの息子」以来7年ぶりにゴジラシリーズに復帰。
やはりこの人がいると「怪獣映画」って感じがするよ。
あと演出面でも本作の主役陣に子供を配しておらず、「東宝チャンピオンまつり」の一編ながらこれまでの雰囲気とはちょっと違う感じ。
どちらかというとスパイ映画風味のシリアス路線に寄った感じもするけど、敵は宇宙人(ブラックホール第3惑星人)だし、キングシーサーやゴジラの立ち位置からも、まだ昭和ゴジラのヒーロー路線の上にあるのは間違いないか。
終盤ではゴジラが雷に打たれた結果として強力な磁力発生能力を身に着けてたけど、これが本作での必殺技みたいなもんかな。
空中を飛ぶメカゴジラを引き寄せるとか…もう何でもありだなあ。
というかスペースチタニウムがどんだけ強磁性なんだ、って話だか。
ちなみに…何故朝日の蜃気楼が西に現れるのか、個人的にはその理屈がまったく理解できません。
(そんな細かいことを(以下略))
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