シネつう!
JAPAN STYLE !!

ゴジラ×メカゴジラ
2002年制作

満足度:

昭和29年以来再び現れた2頭目のゴジラ。
その脅威に対抗すべく特生自衛隊が建造した3式機龍(メカゴジラ)の闘いを描く。
ミレニアムシリーズの第4作。

このシリーズ、設定がリセットされているのはお約束。
でもゴジラは2回目の襲来だけど他にモスラやガイラは暴れてた様で、対怪獣兵器としてはメジャーな架空兵器であるメーサー殺獣光線車がかなりフィーチャーされてましたね。
東宝特撮怪獣映画といえばこれ!みたいなところはあるので、ちょっとうれしい。

上映時間が90分弱しかないせいか、展開はかなりスピーディーに感じる。
まどろっこしくなりがちな人間のドラマパートは(ベタな面はあるけど)軽妙なやり取りで割とサクサク進むし、説明台詞は度外視しても全体的にテンポ良くまとまっているのは好感がもてるな。
とにかくゴジラとメカゴジラの闘いをメインに据えることを目的に話が組まれているのが分かるし、余分なテーマで時間を取らないのですっきりしている印象。
作品の尺が短くなったことで相対的に怪獣アクションシーンが多く感じるようになったのも、結果的にはいい方向に働いているのかも?
メインキャラ以外に、見たことある役者が多々カメオで登場しているのもお祭り感が出て嫌いじゃないな。

主演の釈由美子は頑張っているとは思うものの、自衛官としてはちょっと線が細いかなあ。
一方で科学者役の宅麻伸の軽妙な演技が作品全体のトーンをシリアスにさせすぎない方向に引っ張っていて、これは良い助演だと思った。

作品全体の雰囲気を見ると、そこかしこに「新世紀エヴァンゲリオン」の影響を感じる。
発進シーンのカメラワーク、夕暮れ時の空気、鉄塔の描写、メカゴジラの角や目の下の線、暴走モードに電力徴発(ヤシマ作戦)まで、オマージュをやってることを隠してないけど「どれだけ好きやねんw」と笑ってしまうな。
本作のメカゴジラ自体も昭和29年のゴジラの骨格を使った人造怪獣的な側面もあるし、対G特化型決戦兵器というか、そもそも「3式機龍」なんていう“03年正式採用”の兵器呼称を使ってること自体にそういう趣味性がもろに出ているよね。
でも俺は嫌いじゃない、そういう“趣味”を隠さないのはむしろ好きですw


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