シネつう!
JAPAN STYLE !!

劇場版 マジンガーZ
INFINITY
2017年制作

満足度:

TVシリーズから10年後の世界を舞台にした「マジンガーZ」の続編。
富士山に建設中の光子力プラントの地下から、謎の遺跡インフィニティが発見される。
今や科学者となっていた兜甲児は遺跡の調査を始めるが、そんな折、復活したDr.ヘルたちが光子力プラントを襲撃する。

スーパーロボットの元祖・マジンガーZの活躍を大画面で楽しめるという点で、この作品はそれをサービス精神全開で見せ切ってくれる。
機械獣相手に無双するマジンガーZの格好良さにはシビれるほかないですよw
ただ俺自身は直撃世代ではないし、どちらかというとゲームやその後の派生アニメで観ていた世代なのでちょっとターゲットからは外れているのかもしれないが。
それでも10年後の大人になったキャラ達が登場し活躍する様は、同窓会チックな楽しさはあるよね。
さすがに声優は一新されているけど、TV版で兜甲児や弓さやかを演じた石丸博也と松島みのりも脇役として目立つ場面で声をあてているし、ファンとしては嬉しい部分ではあるか。

ストーリー的には並行次元云々の設定を出してきて、都合よくDr.ヘルを復活させたり、"ゴラーゴン"を発動させるために襲撃させたり…、結構強引な感もあるがまあ細かいことはいいや。
量子論云々を引用するのは今どきなSFアニメっぽい感じもするけど、そういうところは時代の流れも感じさせる。
ただそれがために序盤は何だか説明台詞も多く、10年後の状況説明にしてもそうだけど、ちょっとまどろっこしいと感じる部分もあったかな。
しかし、さやかが新光子力研究所の所長なのは良いとして、弓教授が日本の首相というのはさすがにやりすぎで笑うw

本作で新登場のヒロインのリサは、デザイン的にはなんだか特定のウケを狙っているような感じもして…個人的にはどうかな。
でも最後まで観た時に、甲児とさやかの子供設定に落としたところは悪くないと思った。
まあ髪の色は何だと思わなくもないが、そこはご愛敬か。

キャラデザは全体的にリファインされていて現代的に整った感じ。
それでいてちゃんと永井豪的なというかTVアニメの雰囲気が何となく引き継がれているので、その辺は悪くない。
(そういう意味ではリサだけちょっと浮いてる気もするけど。)
ボスと三博士(もりもり博士は遺影)はそのまんまな感じが強い…がそれがいいw

それにしてもバトルシーンは燃えるね!
機械獣の過剰投入と、それに対しても無双するマジンガーZの雄姿よ!!
CGになったことでよりダイナミックに動かせたのか、スピード感が増しまくった力強さは最高ですわ。
マジンガーZの必殺技も惜しみなく披露しまくるし、ハッキリ言ってファンサービスが過剰ですw
グレートマジンガーが冒頭で戦った後はずっとDr.ヘルに拘束されているので、本作ではほぼマジンガーZのみが大活躍。
うーん、これだけでおなか一杯。
TV版とは逆に、グレートマジンガーを助けにマジンガーZが戦うという構図もちょっと面白い。

そういやボスボロットもちゃんと彼ららしい活躍を見せてくれてましたなあ。

というわけで、今風ながら昔のマジンガーZへのオマージュ満載の作品として楽しめました。
中盤までの流れは正直微妙なんだけど、それはそれで。
ただ、CGのバトルシーンも最高ではあったのだけど、作画でのスーパーロボットバトルも観てみたかった気もするんだよね。
例えば「真ゲッターロボ 世界最後の日」の様な作画ならではの圧力というのも感じてみたかった。
でもそこをあえてCGで貫いたという部分には、そこに今マジンガーZをやる意義を出そうとしているのかなとも思ったり。

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