シネつう!
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名探偵コナン
迷宮の十字路
2003年制作

満足度:

劇場版「名探偵コナン」の第7作。
古美術盗賊団のメンバーが次々と殺されていく事件が発生。
そんな折、コナン一行は毛利小五郎に来た依頼に応えるため京都の寺へと赴く。

劇場版の3作目では序盤のみのゲスト扱いだった服部平次だが、本作で満を持しての全編大活躍。
ということで、京都という舞台からイメージしやすい和風テイストを上手く取り込みつつ、オーソドックスなサスペンスドラマのような感じの展開ではあるが、服部平次が活躍する話としてはなかなかよく出来た内容になっていて面白い。
序盤では若干名所めぐりのような作りになっているのも、この手のサスペンス劇場ではお約束ですねw
主役であるはずのコナンも、本作では平次とコンビを組みながらも引き立て役に徹しているような感じなので、これまでの劇場版とはちょっと立ち位置に変化があって良い感じ。

ドラマ的には盗賊団メンバー殺人事件の他に平次の初恋の人にまつわる話が並行するわけだけど、平次が中盤の勘違いを経てから終盤で真相に気づく場面なんざ、「あーもう和葉とはお似合いのカップルですね!」感が加速して…もう勝手にやってろ的な気分になったわw
それでもメインストーリーの邪魔にならないどころか一応本筋にも絡めた話になっていたりと、構成はよく出来ているよなあと感心はしましたよ。

あと舞台が京都なので必然的に関西弁・京都弁のキャラがたくさん出てくるわけだけれど、全員が関西弁ネイティブな人で配役されているわけではないのは…ちょっと言葉遣いに気になることがあったりなかったり。
まあそれは俺が関西人だからだし、些細なもんだからいいんだけどね。

さて、容疑者となるキャラクターはうまい具合に怪しい感じを複数人に分散させていたかな。
毛利小五郎も安定の迷推理で、容疑者の怪しそうなポイントだけをついばんで見事に外すというお約束を披露してくれて一安心w
京都府警の綾小路警部は本作が初登場ですか。
白鳥警部の初登場時と同じく犯人として疑われるミスディレクション役だけど、そのためかリスが親友だったりと変にキャラ立ちしてる人物ですなあ。
(本作で一番おいしいゲストキャラは、個人的には最後に全部持って行った円海住職だと思ってますがねw)

ちなみに本作からデジタル制作に移行しているので、若干線の質が変わった様には感じる。
一方でチェイスシーンでは3DCGでダイナミックなカメラワークを取ってみたりと、色々と技術的な面での変化も感じられる作品でした。


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