シネつう!
JAPAN STYLE !!

名探偵コナン
紺碧の棺
2007年制作

満足度:

劇場版「名探偵コナン」の第11作。
毛利小五郎一行がバカンスで訪れた太平洋の神海島。
その島に眠るとされる海賊の財宝をめぐる謎解きが展開される。

このレベルの内容なら劇場版じゃなくてTVスペシャルくらいで良いんじゃないの…。
日本の小島が舞台なのに、何故にカリブの海賊のアン・ボニーとメアリ・リードが…とかなり強引な設定が引っかかるが、仮にそれを受け入れたとしても有って無いような謎解きで盛り上がりに欠けるかなあ。
明らかに「パイレーツ・オブ・カリビアン」に乗せられせられたような設定に「インディ・ジョーンズ」っぽい部分が中途半端に加わった感じが、悪く言ってしまうと余計に嘘くささを助長している感じ。
そんな具合に、本作は推理モノというよりはアドベンチャー映画に近い感じではあったけど、どの要素も子供じみた設定の方が目立ってしまってなんだか物足りなかった。

一応事件も発生はするんだけど、観光課長もトレジャーハンターも行動が杜撰なのがいただけない。
待ち伏せまでして狙撃してるのに現場に薬莢をその場に残す観光課長…。
ダイビングインストラクターの山口喜美子に蘭や園子と一緒にボートまでボンベを運ばせておいて、「お前はここまでだ」といって殺さずに気絶で済ませるトレジャーハンター。
証拠を残すなよとか口封じしろよとか、もう行動にツッコミどころが満載。
相手の行動が行き当たりばったりだと推理モノは面白くないぜー。

特にトレジャーハンターの方はその後の展開で蘭と園子を殺そうとする描写があるので、余計にインストラクターを殺さなかったのが展開上通報させるためのご都合主義にしか見えず釈然としない。
別にそういう通報の役目を負ったキャラが必要だという事は理解するけど、もっと自然に気づかないレベルで構成してくれよ…とは贅沢な要求なのだろうか。

ところで与那国の海底地形をモデルにした「海底遺跡」が出てくるけど、結局あの地形の中身は空洞でそこに干ドック状態で船が入っていたってことだよね?
そんな無茶な構造物…どうやって作られたんだ、劇中の宝探しの謎解きよりそっちの方が気になるぞw
(元は陸地で地滑りで沈んだにしても、ねえ。)


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