シネつう!
JAPAN STYLE !!

名探偵コナン
から紅の恋歌
2017年制作

満足度:

劇場版「名探偵コナン」の第21作。
百人一首の団体である皐月会の会長との対談のために大阪の日売テレビにやってきた小五郎とコナンたちだったが、そこで爆破事件に遭遇。
爆破事件の捜査が行われる中で関連するとみられる殺人事件も明るみに。
一方で和葉は、大会クイーンの大岡紅葉と平次への告白権をかけて皐月会主催の高校生百人一首大会に出場することになってしまう。

百人一首でしかも競技かるたが題材ってなると「日テレ系で『ちはやふる』をやってたからかな」なんて思わなくもないですが、爆破や殺人事件と競技かるたというなかなか馴染まない題材をどの様にまとめるのかは興味あったかな。
そういう意味では「師と弟子の得意札が同じなので、札の束の側面の指紋が揃った」云々はかなり強引だけど百人一首らしいギミック?
まあさすがに重ねた順番は違うでしょうが。
結果的には過去の犯行のカモフラージュのための今回の一連の事件という、いわゆる「手間のかかることを…」というやつでしかなかったけど、終盤に真犯人の動機と誤解がわかるあたりで一気に話を収束させた流れは悪くなかった。
でも内容的には関西を舞台にしたTVスペシャル版くらいの(名探偵コナンにしては)普通の殺人事件だった印象ですな。
それでも劇場版ということもあるのか序盤ではTV局が派手に爆破され、終盤では取ってつけたかの様な構造のお堂が炎上崩壊し、なんか…無理やり派手にしている感じもするw

ちなみにどこからどう見ても読売テレビの外観をしている日売テレビですが、立地に関してもちゃんと再現されていて、横に川があったり最寄り駅のそばの雰囲気が見てすぐわかったりと土地勘があるとニヤついてしまいましたよ。

事件とは別に和葉と紅葉の対決の話も進行するわけだけど、流石に素養があっても数日の練習で決勝まで行く実力を見せるってのは出来すぎだな(苦笑)
競技かるたに関する対決シーンはほぼダイジェストだったし、運命戦や得意札や空札や耳が良いだのといったそれっぽい単語は飛び交うものの、それが物語を盛り上げているかというとちょっと微妙な部分もある。
結局のところ勝負で需要であるポイントが競技かるたについての勝敗ではなく、「平次を取り合っている」ことになってしまっているのがちょっと惜しいんだよね。
まあ競技かるたそのものの魅力を観たいなら「ちはやふる」を観ろって話か。
これは「名探偵コナン」なのだから、事件の真相を考えたり、平次と和葉の恋路を見守るほうが主眼なのはわかるので、そういう意味では間違ってはいない。

エピローグでは平次が紅葉にした過去の約束の真相が判明しますが、何じゃそらってオチで笑ってしまいましたw


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