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ある田舎を舞台に、閉鎖的な社会で起きる人々の嫌な部分を描いたブラック・コメディ。
タイトルで勝手な想像をして観始めたけど、やられました。
完全にコメディじゃないかw
しかもドタバタ劇ではなく、人間の“欲”から生まれる嫌な感じ(なので鑑賞中の気分は悪い)の状況をマッタリとしたテンポで描くそれは、ホントなかなか独特だねえ。
映画作品としては面白いと思うし、最後まで観るとタイトルからして良くできた映画だけど、ただ…あまり人には勧めないかなw
閉塞した舞台の感じは良く出てると感じるし、田舎の嫌な部分というのはこういう事かとも思う。
画面も鮮やかでなく、出てくる人物も普通の人々。
それを演じる主演の新井浩文や三浦友和は魅せてくれます。
特に三浦友和は良いねえ、主人公に感情移入してるとムカツク奴なんだけど、思わず「お前が言うな」と言ってしまうような自然な演技をしてくれる。
さて、作中の事件は膨らまず、嫌なことでも日常は日常で、木村祐一が演じる(これも彼独特な役だが)チンピラ?すらもその世界にとけ込んでいくラスト。
それまで描いていた嫌な部分を包む平穏そうな雰囲気が何とも言えない感じ。
そして“乱射事件”とはこれか、と思わず納得のラストも上手い。
ただ、観ている間はちょっと辛いところもある事を付け加えておきます。
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