6
浦沢直樹原作の同名マンガを実写化した3部作の第2弾。
この第2章は原作コミックで8巻〜15巻にあたる部分で、血の大晦日事件からともだち暦が始まるまでのストーリー。
さすがにコミック8冊分を2時間強の映画に収めるのは難しいのか、かなり構成に変更を加えている部分はあるけど、基本的な流れは原作を踏襲。
ただ、やはりストーリーを端折っている分だけ人物描写の積み重ねが希薄にならざるを得ず、どうしてもコミックのストーリーを表面上追っているだけのような印象が強くなる。
こればかりは仕方がないところだけども。
キャスティングは相変わらずマンガのキャラから受けるイメージを上手く実写に当てはめていて感心。
第2章からの登場キャラで言うと、正直カンナ役のカリスマ性は今一歩な気はするけど、小泉響子役の木南晴夏と春波夫役の古田新太については上手くやっていて満足です。
ただ、この映画のジャンルとしてはサスペンスというのが前面にあるんだと思うんだけど、原作を読んだ人間にとっては“コミックをどうトレースしたのか”ばかりが気になって、あまりストーリー面での驚きを得られないのが残念なところ。
元々マンガならではの嘘の世界の話なので、実写にするとさらに嘘っぽくなってしまう設定なだけに、そのあたりを説得力のあるように見せてくれればもうちょっと楽しめたかなあ?
話を変な方向に改編をする必要はないにしても、話の説得力に繋がる“設定のリアルさ(もしくは深さ)”というのは必要だと思うのです。
もどる(ナ行)
当サイトは
円柱野郎なる人物が
運営しています
since 2003.02.01