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とある町の商店街で、頼まれたことは決して断らないハムカツ屋の主人・裕太。
幼少期から波瀾万丈の人生を歩んできた彼は、ある日に生き別れた弟・祐介と再会するが…。
監督は水田伸生、脚本は宮藤官九郎、主演が阿部サダヲとくれば「舞妓 Haaaan!!!」組なわけだけど、宮藤脚本はさすが阿部サダヲというキャラを上手く使えていると思う。
馬鹿なネタなどでクスッとする場面も多く、人情喜劇というジャンル映画をやろうとしているんだなという姿勢も買う。
だけど最終盤で、瑛太演じるお笑い芸人の弟が、兄に対して話す話の内容が暗いのがいただけない。
しかもシチュエーションが、ネタをやっている舞台の上というのが「プロの芸人のくせに公私混同するなよ」と思ってしまったら、もう入り込めないんだよなあ。
それにオチにいまいちパンチがなかったのも勿体ないところ。
(伏線があったとはいえ…。)
笑いの部分としてはネタ自体が瞬発的なものが多く、その場面では面白いんだけど大きな筋の中で見ると基本的にあまり意味がない。
整形妻のギャップとか、認知症の養母とか、その場だけで消費されただけで終わっている感じ。
クライマックスの舞台が沖縄なのも、意味があるのかよく分からない。
そういう意味で少し散漫な印象もあるなあ。
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