シネつう!
JAPAN STYLE !!

日本沈没
2006年制作

満足度:

1973年に大ヒットしたSFパニック映画のリメイク作品。

ハッキリ言って、ほとんど別物の作品。
オリジナルにあったテーマ性はほとんど無くなってしまってる。
前作は“日本沈没”としか形容できない作品だけど、この映画はどちらかというと「ディープインパンクト」の皮を被った「アルマゲドン」。
演出も悪く言えばあざといし、俺は観ていても感情移入できなかったし、特に心に残るところもなかった。

そもそもオリジナルで感銘を受けたシーンがことごとく無いんだよね。
表面的にリスペクトしている箇所は見られるけど、大幅に設定やストーリーを変えたことがあだになってしまってる。
もちろん“沈没シーン”はCG効果もあって迫力あるけれど、それを生かすストーリーが…ねえ。
オリジナル版が良かった俺としては、薄っぺらい恋愛映画を観たくて「日本沈没」を観ているわけでもなし…。
終盤には、主人公小野寺が壊滅状態の中を私用であっちに現れたりこっちに現れたりするし、他にも爆弾は掘削機で埋めておきながら点火だけは有人潜水艇で行ったり、脚本のアラも目立つ。
もう少し練って欲しかったなあ。

最後には日本の沈没まで止めてしまうし。
前作を否定するかのような展開にハッキリ言って興ざめ。
そして思うのは、プレート引きちぎったんだから、日本は沈まなくとも未曾有の大地震に見舞われるはずでは?

爆弾もN2なんて引っ張り出して欲しくなかった。
EVAファンを視野に入れたのかもしれないけど、ここは核爆弾にして「日本を救うために核を使うのか?」といった苦悩を描いてくれれば(ID4のような展開だけどw)、もしかして評価も変わったかもしれないのに。
なぜそこで架空の非核兵器を出すか…。


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