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水城せとなの同名ラブコメ漫画の実写化作品。
以前飲み会で出会った年下のイケメン男子に、街中で偶然出会ったアラサー女子の主人公。
声をかけるか否か、彼女の脳内会議は紛糾する。
原作は未読。
心の葛藤の擬人化と言えば古くは天使と悪魔って感じだったが、本作では理性・ポジティブ・ネガティブ・衝動・記憶の5人が侃々諤々と次の行動について議論する。
メンバー構成からも“喜怒哀楽”といった感情とはちょっと違うのが興味深いかな。
理性が中心(議長)になって色んな予想や記憶を整理・判断して行動に移すという、まさに人間の思考を構成する要素なので、心の葛藤を描くには納得のチョイス。
主人公・櫻井いちこを演じる真木よう子の頭の中身に老若男女のバラエティがあるのも、思考のキャラ付けとして面白いし会議場面のビジュアルは良かった。
ただ、会議は初っ端から紛糾する。
議論を白熱させるのはポジティブ石橋(神木隆之介)とネガティブ池田(吉田羊)の意見の相違だけど…、正直言って騒々しいw
個人的にはもう少し理性的な議論をですね…、とは思いつつも、女性の脳内ってこんな感じで大騒ぎなんだろうか。
それはおっさんの俺には計りかねる領域であります。
が、まあそれが本作をちょっと変わったラブコメとしての魅力であるのも事実か。
話としては、年下でイケメンの早乙女(古川雄輝)と同世代で落ち着いた感じの越智(成河)の間で揺れ動くということだけど、正直言うと一番感情移入しちゃうのは越智なので、主人公に振り回されて不憫というか、そりゃ終盤にああいうキレ方もするかと思ったり。
越智はあれくらい言ってもいいと思うよ、俺は。
ともあれ主人公はトキメク相手だった越智とくっつくも、結果的に「好きだけど、一緒にいると自分を好きになれない」という理由で早乙女と分かれる。
そりゃあそこで思いの丈を涙流して言っても、そのあと気持ちを切り替えてすっぱり歩き出す感じなんて、この辺はやっぱり女性の心理というか性質なんだろうなあと感じた。
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