シネつう!
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ルパン三世
風魔一族の陰謀
1987年制作

満足度:

劇場版「ルパン三世」第四作。
石川五ェ門の祝言当日、秘密の壺を奪いに来た風魔一族に五ェ門の嫁・紫を誘拐されてしまう。

制作がテレコムなので、キャラデザインから動きや見せ方まで「カリオストロの城」を彷彿とさせるクォリティの高さで楽しませてくれる。
特にルパン達のフィアットと銭形のパトカーが繰り広げる旅館内(!)でのカーチェイスのムチャクチャぶりといったら最高!
作画・動画ともにかなり高いレベルが維持されていて、目を見張るものもあります。

が、ストーリーについては、最後まで観ると結局ドタバタ騒ぎだけであまり残るものがなかったかも。
全体的にTV版的なノリに近い印象を受けました。
それに前半はカーチェイスなどもあって盛り上がったんだけど、後半の地下の城に入るあたりでは“カラクリ城”だという設定がいまいち生かし切れていない感じで勿体ないかな。
尺が73分しかないというのも物足りなさの原因の一つか…。

この作品について一番言及しなくてはいけないのは、メインキャラ全員の声優が入れ替わっていることだろう。
ルパン(古川登志夫)、次元(銀河万丈)、不二子(小山茉美)、五ェ門(塩沢兼人)、銭形(加藤精三)。
山田康雄のルパンに慣れ親しんだ俺にとっては、やはり古川ルパンの若い感じはイメージがずいぶん違っていて最初は違和感がありました。
…が、観ていくうちに慣れてきたのか、案外これはこれで悪くない。
そもそもどの声優さんもベテランなのでイメージは違っていてもやっぱり上手いんだよね。

本心を述べさせてもらうと「山田ルパンで観たかった」と言うしかないが、古川さんも大先輩の役を引き継いで頑張っていたと思う。
どちらかと言うと、大人の事情で声優を総入れ替えした製作側に苦言を呈したい。

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