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引退した昔気質の元ヤクザ・龍三。
昔のシマに悪徳な詐欺を行う組織・京浜連合がのさばっていることを知り、久々に集まった昔のヤクザ仲間たちと共に再び暴力団・一龍会を立ち上げるが…。
“北野武作品”というよりは、“ビートたけし作品”といった感じのコメディ映画かな。
居場所をなくした元ヤクザの哀愁をネタにしながら、個性あふれるキャラクターの8人組が起こす騒動を描いているけど、年寄りの冷や水のヒヤヒヤ感と昔気質のカッコ良さが面白い。
たまに滑舌は大丈夫か!?と思う場面があったりなかったりだけど、みんな達者な役者さんばかりなのでやっぱり雰囲気が良いよね。
「バカ野郎!」「この野郎!」がやたらと多い台詞回しはたけしの映画だなあって感じ。
出だしの藤竜也演じる龍三に対する息子のイジりは面白かった。
オフビートな容姿イジりは話芸のネタみたいなもので、ああコメディ映画なのかとそこでハッキリする。
その他の仲間達も、二つ名の由来の再現VTRがいちいち昔のヤクザっていう感じ…というかもう一世代古いんじゃないかって感じもするが…、まあそれもネタなんだろう。
一竜会と京浜連合の抗争となれば、本来はもっと暴力沙汰なるだろうけど、殴り込みは完全に笑いを取りに行っているし、あんまり早くないカーチェイス(w)で決着させるあたりもユルい感じ。
中尾彬の扱いには笑ったなあ。
ベタだけど、あの死体蹴りっぷりは笑ってしまうよw
ただ中盤はそれに比べると少しトーンが落ちるというか、小ネタは散りばめられているけど、ストーリーラインからすると断片的だし、あったとしてもあえて踏み込んでいない感じがする。
クラブのママの家での接近遭遇なんて、女装以外に色々ギャグに持って行けるシチュエーションなのになあ。
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