シネつう!
JAPAN STYLE !!

劇場版シティーハンター
<新宿プライベート・アイズ>
2019年制作

満足度:

北条司の同名漫画を原作にしたTVアニメ「シティーハンター」シリーズの、20年ぶりの新作として公開された劇場版。
ボディーガードを依頼してきたモデルの進藤亜衣。
“美女の依頼は断らない”冴羽獠は身辺警護を開始するが…。

何故この時代に完全新作を…というのは不思議な気もするんだけど、舞台こそ現代の新宿になっているものの「シティハンター」と聞いてイメージする“らしさ”が詰まっている快作になっていた。
なんにせよオリジナルキャストを揃えたっていうのが大きいよなあ。
懐かしいキャスト陣のやり取りや挿入歌を聞いているともちろん同窓会風味の楽しさも感じるのだけど、ストーリーとしては普通にシリーズの一編として魅せてくれるところが良いよね。
久しぶりだからといって過剰なお祭り映画(キャッツ・アイは出てくるけどw)にしていない、そう部分に真摯さを感じた。

自分はリアルタイムで放送を観ていないのだけど、再放送でその面白さに触れ、今作も楽しみにしていたクチです。
時代は変わり、新宿も変わり、ハイテクガジェットも登場する時代だし、セクハラ発言しまくりのキャラクターを現代になじませてるのも大変だよなあw
だけど、昔と変わらないキャラクターが銃をぶっ放したりハンマーを振り回して遠慮なく暴れまわる、それが良いですな。
本質的にキャラクター達の変えてはいけない部分を作り手が理解しているから、ブランクがあっても「らしさ」を損なわずに楽しめる新作が作れたのだろう。
そういう意味ではオリジナルキャストもそうだけど、総監督にTVシリーズの監督だったこだま兼嗣を据えているのが大きいんだと思う。

お約束の展開を散りばめながら100分弱の尺でテンポよく話が進むのは良い。
一方で終盤の対ドローン戦はやや時間を取りすぎている気がしなくもなかったが…。
特に小型ドローンはワラワラ湧きすぎている感じがしてちょっとしつこかったかもね。
海坊主の活躍(?)シーンとしては必要だったかもしれないけど、あっさりと大型ドローン戦に移行しても良かったかもとは思った。
まあいずれにせよ、数人相手にあれだけ過剰投入して勝てない時点で、武器商人のデモンストレーションとしては失敗だな(苦笑)

そういえば本作の敵役は山寺宏一と大塚芳忠が演じているけど、この二人もTVシリーズのオリジナルメンバーだよね。
TV版の時は名前のない脇役が多かった2人も、ちゃんと本作に参加しているところが感慨深いです。

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