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荒木飛呂彦原作の漫画「ジョジョの奇妙な冒険」第4部の実写版。
主人公・東方仗助の住む杜王町で続発する変死事件。
運命によって集まるスタンド使い達によって、日常の裏側で繰り広げられる戦いを描く。
原作は未読だけど、TVアニメは観たという状態で鑑賞した実写版。
「実写は無理があるだろう」という先入観とは裏腹に、実写に漫画的なケレンをうまく落とし込んだ見せ方はなかなか良く、いい意味で裏切られたかもしれない。
キャラデザなんて実写にしたらコスプレもいいとこなのに、そのコスプレで演じられてもなぜか受け入れられてしまう空気感が不思議。
舞台の「杜王町」は日本のはずなんだけど、ロケ地はスペインのシッチェス。
でもそうしたことで、画面内の「何もかもが実際の日本とはちょっと違う」という世界観を成立させているのかもしれない。
ロケ地の話も最初に聞いた時は「なんで欧州?」と思ったけど、出来上がったものを観ればその効果には納得してしまった。
どう見ても全員コスプレなのは間違いないし、普段からそんなデザインの服装をしている奴もまずいない。
仗助の髪形、承太郎の帽子…そんな風になるんだ!?w
でも先に書いたように、この映画だと何故かそのデザインを受け入れてしまっていたし、その演技もなかなか元のキャライメージを崩さずにやっている様に思えて好感。
まあ設定は一部変えられているところはあるけど、ストーリー上で気にはならなかったかな。
この第一章では連続殺人犯アンジェロとの対決と虹村兄弟との戦いがメインで展開されてるけど、基本的に原作のエピソードに沿った再構成でもあるし全体のイメージも守られている感じ。
違うといえば…本作のラストで虹村形兆がレッド・ホット・チリ・ペッパーではなくシアーハートアタックにやられるのには驚いたけど、続章での吉良への伏線って感じか。
これをどういう風に吉良の動機に結び付けるのかは気になるところだけど、まあそこは続きを観てからということで。
章を分けたおかげで話をじっくりやれているので、駆け足感も少なく仗助が杜王町を守るという決意を抱く段階には納得感があるよね。
多少テンポが遅いと感じる場面もあったけど…まあそれはそれで。
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