シネつう!
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真・女立喰師列伝
2007年制作

満足度:

スーパーライブアニメ「立喰師列伝」の後、女立喰師をテーマに制作された6話オムニバスの実写作品。

第1話「金魚姫 鼈甲飴の有理」は、「立喰師列伝」や「女立喰師列伝」にも通じる雰囲気を残した話。
モノローグばかりで少々暗いけど、前作からの橋渡し的な立ち位置でもあるし悪くはない。

第2話「荒野の弐挺拳銃 バーボンのミキ」は、まるでコントの様なセットに安っぽい話が全体的に厳しい。
新春隠し芸大会ならまだしも、いくらオムニバスとはいえ、こういう安っぽさを求めて観ているわけではないので辛い…。

第3話「Dandelion 学食のマブ」は「立喰師列伝」で活躍(?)した神山店長が主人公。
サスペンス風の復讐劇かと思いきや突如メロドラマに変貌するどんでん返しは、どんな小品でも手を抜かない神山監督のこだわりか。
6話の中では好きな作品です。

3話が終わったところでインターミッション。
「WILD HOUND COFFEE」という架空のコーヒーのCMが、本作の監督達の出演で流れます。
完全に内輪で楽しんでいる作品だけど、これが個人的には一番面白かったw
逆にこの映画でこれが一番面白いというのはどうなのかなあ?

第4話「草間のささやき 氷苺の玖実」はまるで別の作品みたいな独特な感じ。
空は突き抜ける青空なのに、彩度を落としているせいなのか乱歩の世界のようなジメっとした不気味さが漂ってますね。
話もそんな感じだし。

第5話「歌謡の天使 クレープのマミ」はウソ歴史をホントのことのように語る「立喰師列伝」らしい作品。
70〜80年代アイドル史が、実は学生運動を押さえるための政府のプロパガンダであったとはw
オープニングの安っぽいビデオみたいな雰囲気も含め、6話の中では良くできている方かな。

第6話「ASSAULT GIRL ケンタッキーの日菜子」はよく分からないけど立喰師の終焉を描いた作品。
地球文明が滅んだから立喰師がいなくなりましたってのは、そりゃそうだ。
「猿の惑星」のようなサンダース像が印象的だけど、そんなにでかいのか?w

というわけで、全6話を観てもちょっと辛い作品になってます。
内輪で楽しんでいるだろうというのは分かるけど、それは内輪に入れないと楽しめないわけで…。

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