シネつう!
JAPAN STYLE !!

スチームボーイ
2004年制作

満足度:

タイトルにもある“スチーム”がこの話のキーワードで、高圧蒸気をボイラーなしに安定して供給出来る“スチームボール”を巡る話。

製作に9年という年月から、こだわりの監督、大友氏の意気込みが伝わってきます。
映像に関してはまさに大友ワールド、文句なし!
ただ、ストーリーは「科学とは何か」みたいな大きな問いかけはあるものの、登場人物の感情の変化が多少表面的に見えて少し物足りない気も。
主人公の父エディが前半やけに説明口調だったり、ヒロインのスカーレットが浮き気味なのがもったいない。
あ、でもロイドとエディの親子関係は嫌いではないな、特にラストは。
まあそれはそれ、次々に繰り出される19世紀(1866年)にはあり得ない機械群が登場する様は楽しいからOK
戦車に飛行機(共に20世紀前半の発明)に何でもありだからねw
しまいにはマニュピレーターまで出てくるし。

背景や機械はCGで臨場感を出してるけど、もう一人の主人公“蒸気”は手書きで作画されてる。
「AKIRA」の時にもその生々しさに驚いたけど、これだけリアルな蒸気の動きを手書きで再現するんだから大したもんだ…。
主人公レイが空を飛んだあたりで、“監督の描きたいのはこれだったのか!”と分かった気がしたなあ。
しかしこの映画、ネーミングセンスが笑える。
ジェイソンにアルフレッド、そしてスカーレット・オハラ!
堂々とこんな名前を付けられた日にゃ…、ネタ的には紙一重ですがw
監督曰く、「直すつもりだったけど、ストーリーだけで手一杯だった」とか。
個人的には、嫌いではないけどね。

もどる(サ行)

当サイトは
円柱野郎なる人物が
運営しています
since 2003.02.01